Newton Family - サンタ・マリア Santa Maria [RCA – SS-3254] A Santa Maria (サンタ・マリア)
ニュートン・ファミリー/Santa Maria(1980年)
http://jack-diary.mitelog.jp/afmm/2011/01/santa-maria-4c8.html
今日はニュートン・ファミリーの「Santa Maria(サンタ・マリア)」をお届け!このニュートン・ファミリー(Neoton Familia)も当時のムーブメントに乗り幾つものヒットを放ったグループ。ハンガリー出身で’76年にデビュー。日本では’80年にこの「サンタ・マ リア」でデビュー。これがディスコで大ヒットし、オリコン総合チャートで74位を記録。続くシングル「ドン・キホーテ」は32位をマークする大ヒットとな り、彼らの代表曲となりましたねー。また、彼らはヴォーカル・グループとしても定評があり、バラード系のシングル「スマイル・アゲイン」「ダンデライオ ン」「アトラ」等のヒットも放っています。
今回、mp3ではサビを少し長くしたディスコ・ミックスを作ってみました。
では、いってみよー!
santa_maria.mp3をダウンロード
ニュートン・ファミリーは、1980年に日本に紹介されてから、80年代の後半まで、たくさんのシングルをリリースしました。一般に知られているのは、デビューから二年くらいの間にリリースしたものくらいではないかと思います。
彼らは、ハンガリーのほかにも、ヨーロッパやアジアにも進出しましたが、不思議なことに、成功したのは日本や韓国くらいだったようです。ドイツ、オラン ダ、フランス、イギリスなど、ヨーロッパのオンライン・ショップなどを検索しても、シングルやCDがまったくヒットしないのはそのためです。
彼らは、ボニーM(英国やヨーロッパで大人気、全米ヒットもある)やジンギスカン(ドイツやオランダを中心にヨーロッパで人気)にも劣らないくらいの良い楽曲を提供し続けた現実を考えると非常に残念に思われます。
1st |
サンタ・マリア
(SANTA MARIA) C/W イージー・ブリージー (EASY-BREEZY) 1980.3.21 RCA SS-3254(RP-658) |
サンタ・マリアとはご存知の通り、コロンブスが15世紀末に、初めて大西洋横断に成功した際の帆船のことです。 楽曲は女性ボーカルに重厚な男性コーラスがからむミュンヘン・サウンドをお手本にしているような感じで、シンセ・ドラムやスパニッシュ・ギター、間奏の ストリングス・ソロがいい感じです。当時、確かNHKの『ニュース・センター9時』という番組の中で、社会主義国のハンガリーで人気のあるグループとし て、この曲?のビデオ・クリップが紹介されていた記憶があります。 B面の「イージー・ブリージー」はとてもキャッチーなポップスで、個人的には「サンタ・マリア」よりもこっちの方がA面にして欲しかったくらいです。し かし、デビュー・シングルとしての「サンタ・マリア」は、インパクトのあるタイトル、世界的に流行しているディスコ・サウンドということで、正しい選択で あったと思われます。 |
2nd |
ドン・キホーテ (DON QUIJOTE) C/W マラソン (MARATHON) 1980.10.21 RCA RPS-12 |
歴史上の出来事や人物といったコンセプトで、今回はドン・キホーテです。ドン・キホーテはロバにまたがり風車を巨人と思い込み、槍を小脇に抱え突進し、何度も跳ね飛ばされた騎士のお話です。 物語の舞台がスペインということで、楽曲も、哀しいスパニッシュ・ギターのイントロで始まるソフト・ディスコです。この曲は前作「サンタ・マリア」を上 回る、オリコン総合チャート最高位32位の、彼等の一番のヒットとなりました。カップリングの「マラソン」も変わったタイトルですが、これも歴史上の出来 事からきているようですね。 |
3rd |
スマイル・アゲイン (SMILE AGAIN) C/W 愛しのガブリエル (GABRIELLE) /チャールス・リントン 1980.12.5 RCA RPS-18 |
ニュートン・ファミリーが日本に紹介されて3
枚目のシングルにしてバラード。これはホント名曲です!前作のリリースからの間隔が二ヶ月もないところや、映画の主題歌ということからも考えて臨発シング
ルと思われます。この曲は1981年の正月に日本でも公開されたアメリカとカナダの合作映画『イエスタディ』(クレア・ピンパール主演)の主題歌としてリ
リースされました。この曲は哀愁を帯びた美しいメロディ・ラインを持ったバラードであり、この曲のヒットにより、ニュートン・ファミリーが単なるディス
コ・グループではないことを印象付けました。 また、この曲から日本とハンガリー両国によるジョイント・プロダクションがスタート。この曲は、日本で楽曲を用意、バッキング・トラック録音をすべて日 本で行い、ボーカル録音をブダペストで行い、トラック・ダウンを再び日本で行ったということです。(このジョイント・プロダクションの事実はずっと後の、 アルバム『愛のモノトニー』(1985年)のライナーに記載されていました。) この曲は、リリースから5年後には韓国でカバーされヒットしました。このことにより、ニュートン・ファミリーによる韓国語バージョンも制作~発表されました。 なお、カップリングは別アーチスト。 |
4th |
サウンド オブ サマー (THE SOUND OF SUMMER) C/W イッツ・オール・オーバー (IT'S ALL OVER) 1981.5.21 RCA RPS-34 |
さわやかな夏を思わせる陽気なポップス。前曲
「スマイル・アゲイン」は臨発扱いとして別に考えても、アルバムを含め、これまでニュートン・ファミリーの作品はメンバーの手によるものがほとんどであっ
たのに、このシングルでは、これまでの作家クレジットには見られないライターによるものであったことや、歴史上の出来事を扱ったものでないものというこ
と、曲調もガラッと違うということで、当時から、なんかヘンと思っていました。後になって判ったことですが、やはりこれもジョイント・プロダクションによ
るものでした。これは、日本側スタッフが見出したイギリスの楽曲をハンガリーで録音、日本で多重ダビングとトラック・ダウンをしたということです。そんな
日本をかなり意識した作品ではありますが、ハンガリー国内でもちゃんとアルバムに収録もしていました。 しかし、当時、ニュートン・ファミリーらしくなく、あまり好きではありませんでした。 |
5th |
サムソンとデライラ
(SAMSON AND DELILAH) C/W サリー・ザ・ボクサー (SALLY, THE BOXER) 1981.9.21 RCA RPS-44 |
この楽曲も歴史上の人物をモチーフにしていま
す。「サムソンとデライラ」は旧約聖書の中で、ヘブライ人の勇者サムソンと、パレスチナの先住民であったペリシテ人で、彼を色仕掛けで陥いれようとするデ
ライラの物語(なかなか濃い話)です。(この物語の人物は通常、日本では「サムソンとデリラ」と呼ばれています。) 曲調はユーロディスコというよりも、ブラス・セクションがフューチャーされるなど、どちらかと言うと英米のリスナーが好みそうなファンキーなサウンドとなっています。 |
6th |
ダンデライオン
(DANDELION) C/W レネゲード (RENEGADE) 1981 RCA RPS-59 |
「ダンデライオン」とは英語で「たんぽぽの綿
毛」という意味です。この曲は、チェピーのアカペラで始まり、メンバーによる重厚なコーラスが効果的に使われています。ニュートン・ファミリーのシングル
としては「スマイル・アゲイン」を彷彿とさせる極上のバラードに仕上がっています。 歌詞の意味は「タンポポよ、泣くのはおよし 顔を上げて空を見上げてごらん・・・」という、「元気出して」ソングです。 カップリングの「レネゲード」は、A面とは逆に、シンセサイザーを多用したノリノリのディスコ・サウンド。A面としてリリースしてもヒット間違いなしと 思われるほどの良い曲です。彼らの初期の楽曲にはストリングスを多用したミュンヘン・サウンドっぽいものが多かったのですが、この「レネゲード」は電子楽 器を使用した、明らかに80年代のユーロビートにつながる音作りであるように思います。 このシングルはニュートン・ファミリーのシングルの中でマイ・ベスト・カップリングです! |
7th |
アトラ (ATRA) C/W アトラ(インスト) /クラウスK・ヤング・オーケストラ) 1982 RCA RPS-71 |
この曲は、8万年前の人間と火をテーマに、人類が初めて愛という感情を体験するまでを、壮大なスケールで描き世界的にヒットしたフランスとカナダの合作映画『人類創世(原題:QUEST
FOR FIRE)』の主題歌です。この映画の監督ジャン=ジャック・アノーの他の作品では、『愛人/ラ・マン』『セブン・イヤーズ・イン・チベット』などが有名です。 楽曲は、『テス』(1980年のアカデミー賞作曲賞受賞)を始め数多くの映画音楽を手がけているフランスの売れっ子作曲家フィリップ・サルドが作曲したもので、「スマイル・アゲイン」を彷彿とさせる非常に美しいバラードです。 なお、「アトラ」とは、物語の中でもキーワードとなっている「火」という意味です。 |
8th |
ティニ・ティニ (TINI DAL) C/W ハートブレイカー (HEARTBREAKER) 1982 RCA RPS-85 |
日本でリリースされたシングルとしては、初め ての母国ハンガリー語(マジャール語)での作品。ギターのソロで始まるイントロはハード・ロックを思わせますが、楽曲は男性コーラスと女性コーラスがふん だんにフューチャーされ、かわいらしいタイトルそのものの、どこかコケティッシュな、アバの「ママ・ミア」みたいな雰囲気の作品となっています。サビで繰 り返される♪ティニ・ティニ♪はホント可愛いですよ!どこか子供向けソングみたいです。 |
9th |
愛のゆくえ
(TIME GOES BY) C/W ピニー・ウィニー (PINNY WINNIE) 1983 RCA RPS-121 |
「愛のゆくえ」は第14回世界歌謡祭の参加曲で、「スマイル・アゲイン」「ダンデライオン」を彷彿とさせるバラードです。哀しいギター・ソロのイントロに始まり、メンバーのチェピーと
アダムの二人がたたみかけるように歌います。派手なドラムがサビを盛り上げ、間奏のアコーディオンが効果的に使われています。大げさなアレンジと言い、全
体的な印象としてはとても音楽祭受けする楽曲と言えるでしょう、と言うか、音楽祭を意識して作られた楽曲かもしれません。 同大会には、チェピーとアダム二人だけの参加でしたが、なんとグランプリを獲得!このような晴れの舞台で、ニュートン・ファミリーのような、既にヒット 曲が出なくなったキャンディ・ポップ扱いの東欧アーチストがグランプリを受賞するというのは珍しい気もするのですが、やはり楽曲の素晴らしさが認められた 結果なのかもしれません。 なお、これまで女性ボーカルはチェピーとパリーの二人でしたが、パリーが脱退し、代わりにエルジェベットとマリアという二人の女性が加わりました。 |
9th (different cover) |
世界歌謡祭でグランプリを獲得したことによる別ジャケットもの。ジャケットの画像は、歌謡祭での出演時のものでリードボーカルのチェピーと男性ボーカルのアダムです。 グランプリを獲得したものの、ヒットと言う点では成功せず、日本ではオリコン総合チャートの100位にも入りませんでした。しかし、フランスではあのシ ルヴィ・バルタンがカバー、他に、オランダでは女性歌手ホセが、ホンコンではバネット・パンもカバーしました。また、日本でも本田美緒 with 佐々木幸男(歌詞は下記日本語バージョンと同様)がカバーしました。二人ともポプコンや世界歌謡祭に出場経験のあるアーチストです。 |
|
10th |
愛のゆくえ
(日本語バージョン) (TIME GOES BY) *Japanese version C/W ママ・ミア (MAMMA MIA) 1984 RCA RPS-138 |
この年の1月には、(アラベスクも発掘され
た)南フランスで行われる音楽の見本市、MIDEMにニュートン・ファミリーも参加。前年の「愛のゆくえ」の世界歌謡祭でのグランプリ獲得ということも
あって、カナダ、イギリスなどからも、彼らのレコードを発売したいと言うオファーがあったそうです。 このMIDEM終了後、メンバーは「愛のゆくえ」の日本語バージョンをレコーディングしたそうです。チェピーの日本語は聴いていても、非日本語圏の人が 歌っているということが判らないくらい流暢です。楽曲のカラオケはオリジナルとまったく同じものを使用しています。また、日本語詩は友井久美子という人が 担当しています。この曲はメンバーのオリジナル作品なのですが、プロデュースはボブ・ヒートリーというイギリス人が行っていて、彼は翌年チェピーの初めて のソロ・アルバム『ミッドナイト』のプロデュースとソング・ライティングも担当しています。 なお、カップリングは「ママ・ミア」という曲ですが、アバのものとは同名異曲です。念のため。 |
11th |
シュガー・ボーイ (SUGAR BOY) C/W セニョリータ・リタ (SENORITA RITA) 1984 RCA RPS-153 |
サビは女性コーラスなのですが、ベースの部分
はメンバーのヤーノシュが担当しています。彼はニュートン・ファミリーではベース・ギターとバック・コーラスを担当し、リード・ボーカルをとることはな
かったのですが、この曲ではサビ以外の部分をすべて彼が担当しています。リードをとるにはちょっと歌唱力に「?」がないでもないです(^^;)。 楽曲は、マリンバやハンド・クラップをフューチャーした軽~いポップスです。 |
12th |
ふられ気分でROCK 'N' ROLL (DON'T STOP THE MUSIC) C/W ダンス・トゥ・フィール・アライブ (DANCE TO FEEL ALIVE) 1985 RCA RPS-169 |
なお、この曲はニュートン・ファミリー名義でしたが、1985年にリリースされたチェピーのソロ・アルバム『ミッドナイト』の日本盤に特別に追加収録されました。 |
13th |
ミドル・オブ・ザ・ナイト (THE MIDDLE OF THE NIGHT) C/W ホーム・アゲイン (HOME AGAIN) 1985 RCA RPS-193 |
これは、同年のチェピーのソロ・アルバムをプロデュースしたイギリスで活躍するプロデューサー、ボブ・ヒートリーの作品。この曲も日本ではニュートン・ファミリー名義でしたが、本国ではチェピーのソロ作品としてリリースされました。 もうこの頃になるとキャンディ・ポップという雰囲気はなくなり、イギリスのダンス・ポップといった感じに仕上がっています。サビではチェピーの張りのあるボーカルやシャウトも聞かれ、これまでのニュートン・ファミリーの楽曲とは一線を画しています。 なお、ボブ・ヒートリーはクリフ・リチャードなどにも楽曲を提供している人 |
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